2012年11月5日月曜日

終の信託

映画、終の信託を観に行きました。大好きな役所広司さんが喘息の役なんてかわいそう・・・
でもいろいろ突っ込みたくなる場面があって、
(まだ上映中なので、詳しくは申し上げませんが)医療系の映画は難しいなと思いました。

前日、喘息の薬の講演会があって、喘息のコントロールについて考えさせられる場面が多く
喘息を重症化させないのは医師の責務だと改めて実感しました。

喘息は今や治らない病気ではなくなってきていますが、まだまだ喘息死はゼロではありません。
私が医者になったころは喘息は発作が起こったらそれを止める治療が主流でした。今は発作を
起こさないようにする治療が中心です。一度大きい発作が起これば正常まで戻るのに数週間~
月単位で炎症が持続してしまいます。それを繰り返しているとリモデリングと言って気管支が
厚くなって、しなやかさが失われ、肺機能の悪化を促進します。

どこで治療をやめられるか、やめないほうがよいのか、いつも悩みますが、安全性を考えると
長期の治療が必要な病気であることは間違いありません。